インフォメーションセンター前にあるヤドリギ
センターの前にあるヤドリギ
インフォメーションセンターの入口にあるミズナラの枝にヤドリギがくっついています。 名前の通り、木に宿って育つ植物です。

ヤドリギは形の整った丸い茂みを作り、冬になるとそれが遠目にもよく目立つようになります。 年が明けると、門松などの松飾りをあちこちで目にしますが、西洋では冬にヤドリギを飾る習慣があります。

西洋の人たちにとって、このヤドリギはおめでたい植物で、玄関に飾ると恋が実る、首から下げると病気が治る、という言い伝えがあります。

ヤドリギは日本各地に広く分布する半寄生性の植物で、エノキ・ブナ・ミズナラ・クリなどの木に着生して育ちます。 果実は秋に黄色く熟し、キレンジャクやヒレンジャクが好んで食べに来ます。 種はねばねばしたものに包まれていて、果実を食べた鳥が木の上で糞をすると、種が木にくっつく仕組みになっています。

カラマツの黄葉
カラマツの黄葉

カラマツが見事な黄葉を見せています。 細い針状の葉が、陽を浴びて輝きながら舞い散るさまも美しく、秋の終わりを感じさせます。

春に桜吹雪あらば、秋に黄金吹雪あり──

園地を訪れた方から、そんな言葉を教わりました。 黄金吹雪舞う晩秋の鹿沢は、静かなときを過ごすのに最適な場所です。

紅葉の様子
紅葉の様子

秋晴れの高く澄んだ青空に、色づく木々の葉が映える季節になりました。 なかでも、真っ赤に色づくもみじの葉の鮮やかさは、これまで多くの人たちのこころをとらえてきました。 もみじは、古くは平安時代から歌に詠まれ、童謡・唱歌としても親しまれています。絵画や写真の題材にもよく取り上げられますし、もみじを型どったお菓子もありますね。

タマゴタケ[食]
タマゴタケ[食]

園地のあちこちにきのこが顔を出しています。

鮮やかな赤い色をしたきのこはタマゴタケ(テングタケ科)です。傘には条線があり、ひだと柄は黄色をしています。毒きのこのベニデングダケと似ていますが、食べられます。 とはいえ、テングタケ科のきのこは毒を持つものが多いので、食用に際しては十分な注意が必要です。

やぶに覆われている湯の丸高原の様子
やぶに覆われている湯の丸高原の様子

9月13、14日に、今年2回目となる、湯の丸レンゲツツジ群落保護増殖ボランティア活動が行われました。 この活動は、住民・ボランティア・関係団体・行政などが一体となって、湯の丸レンゲツツジ群落の保全に取り組むことにより、環境教育の機会の整備・普及を目指すものです。

レンゲツツジ群落がある湯の丸高原周辺は、もともとは火山性の地質・地形の影響で木が生えにくいところだったようです。こうした立地を生かして、1904(明治37)年から牛馬が放牧されるようになりました。

エゾリンドウ
エゾリンドウ

秋の高原に、エゾリンドウの青い花が鮮やかです。

エゾリンドウは近畿以北に分布し、日当たりがよく、やや湿ったところに生えていて、濃い青紫色の花を咲かせます。花は晴れて気温が上がる日中に開き、夕方になると閉じます。

リンドウは秋を代表する花で、多くの花が咲き終わった頃に花を咲かせます。花は野趣と美しさに富み、古くから多くの日本人に親しまれてきました。リンドウは、ここ鹿沢が位置する嬬恋村の村花にもなっています。

ガマの穂
ガマの穂

小さな湿原にあるガマから穂が出てきました。

ガマは水辺に群落を作る大型の多年草で、高さは1.5mから2mになります。 種の入った穂は、まるでソーセージのような形をしています。 穂が風に揺れてなにかにぶつかると、中から綿毛のついた種がモコモコと湧き出すように出てきます。 一つの穂に入っている種の数はおよそ35万個ほどで、出てきた種は風に乗って飛んでいきます。

ヌスビトハギの実
ヌスビトハギの実

花の盛りは過ぎて、園地には実をつけている植物が目立つようになってきました。 そのうちのひとつに、ヌスビトハギがあります。

ヌスビトハギの実は写真のような形をしています。 この実の形が、抜き足差し足で忍び込む泥棒の足あとに似ていることからこの名がつきました。

園地の来訪者にこの実を見てもらうと、いろいろな反応が返ってきます。 なかには「メガネハギ」とか「エダマメハギ」と呼ぶ人もいます。 みなさんにはどんなふうに見えるでしょうか?

藍の葉のジュースを作ります
藍の葉のジュースを作ります

鹿沢園地サマーウィーク期間中の8月7日に、嬬恋産の藍の生葉を使った草木染めを行いました。 染めたい布を藍の染色液に10分ほど浸したあと、広げて日光で乾かせばできあがりです。

染めたばかりの時は緑色をしていますが、次第に青くなっていきます。 染める前に布を糸などで所どころしばっておくと、その部分は薄い色になり、模様をつけることができます。参加者は星形やハートマークなど、思い思いの模様作りを楽しんでいました。

せんべい平の標識
標識には「アサギマダラの里」の文字が

長い距離を移動することで知られる蝶アサギマダラの観察会が、さる8月3日に小桟敷山こさじきやま(1,852m)とその周辺で行われ、総勢14名が参加しました。 小桟敷山の途中にあるせんべい平では、多くのアサギマダラを観察することができました。